飲食業や販売業などのサービス業でアルバイト勤務している20代の中には、正社員になれる見込みが少なく、先行きに不安を感じている人もいるだろう。そこで転職するといっても、特筆すべきスキルや資格がないと就職先は限られる。
未経験者でも歓迎され、さらに正社員登用のチャンスがある転職先の一つに、介護職がある。高齢化社会が進む中、介護の需要は高まるばかりだ。国でも介護職員の給与を上げたりキャリアアップ形成を促したりと、様々な施策を考えている。
これまでは国家資格である介護福祉士の有資格者であっても、一般職員と何ら代わりがなかった。しかし、国の施策により、介護福祉士にチームリーダーの役割を与えることになった。これで介護福祉士の社会的評価が高まり、質の高い介護サービスが提供できることが期待されている。
介護職に就くには、まず介護職員初任者研修という資格が必要だ。ただ介護施設の方針によるものの、働きながら講座を受講して資格取得を目指すこともできる。加えて、施設によっては資格取得にかかる費用を負担してくれるところもある。
初任者研修の上位資格が実務者研修だ。上位資格ではあるが、誰でも受けられる研修だ。だが無資格の場合約6カ月の受講が必要なところ、介護職員初任者研修の資格を持っていれば約1ヶ月で良い。
実務者研修の資格を得たら、介護福祉士の受験資格を得られる。また、介護職員や利用者、その他機関とのコーディネート業務を行うサービス提供責任者になることが可能だ。これは介護職でのスキルアップの一つである。介護職はスキルアップを図りながら働ける職業だから、転職先候補に含めるのも一案だ。